今回は流通ビジネス企画室・流通ビジネス企画チーム様にて、
全体講義と2回の個別指導セッションを実施しました。
岩下
まず、研修ご担当者の矢吹さんに伺います。今回ご依頼いただいた理由や経緯を教えてください。
矢吹様
私たちの組織では「ITの専門家ではないお客様にプレゼンする機会が多くあります。ただ、説明したい内容が伝わっていないのでは?」という課題感がありました。
営業部隊はお客様と話すのに慣れている一方で、エンジニア部隊はプレゼンが苦手な傾向にあります。
ビーユアセルフの岩下さんはIT専門家ではなく、大企業の人事を経験して組織や経営に理解がある。プレゼンを聞いてもらい、「こう変えてみては?」と、建設的に提案してもらえるように思いました。
プレゼンスキルだけを期待してのお話ではなかったのですね。
人事の方って、短期的な答えや結果を求めず、ゆっくり話を聞いてくれるイメージがありましたので。
そうなんですか?それは御社の人事が優秀なんですよ(笑)。
ですかね(笑)。なので、人事経験そのものよりも、相手の心をときほぐす力を期待しました。
また、以前お聞きして印象的だったのが、「周知する」という業務の捉え方の変化についてのお話です。
岩下さんが会社員から劇団四季に転身された後、「相手に伝わらないのは発信者側の問題である」ことに気付いたと!
ぜひ、この感覚をエンジニア部隊にも学んでほしいと思いました。
なるほど。さて、外部に研修を依頼する際、何を重視されていますか。
昨今はオンライン化対応などもありますが。
重視するのは価値観が合うかどうかです。
こちらの課題感を理解し、すり合わせた上でやってくれる人。価値観の共有は信頼につながります。
また、コロナ禍でオンラインによる学びの機会は増えましたよね。その反面、一方通行の研修では受け身になりがちです。
研修ではプレゼンを講師に聞いてもらいアドバイスを受ける。オンラインにぴったりのプログラムでした。恥ずかしがらずにプレゼン出来て、遠慮ないフィードバックも受けられる。効果的な学びになったと思います。
今回はスライドをオンラインで共有し、添削しながらでしたからね。フィット感はありましたね。
今回は基本的な全体講義に続いて、スライド添削や受講生との調整といった2回の個別指導がありました。
ご覧になっていかがでしたか。
参加者の理解状況に応じ、講義内容や進行方式を上手く変えてくれましたね。
全体講義の1回目はテキストどおりでしたが、2回目は冒頭から質疑応答スタイルに様変わりしていました。臨機応変な対応は、簡単にできることではありませんよ。
確かにいつも、皆さんの表情や反応を見ながら構成をアレンジしています。
今回は一回目で皆さんの疑問や悩みに応えられたかの手ごたえが不確かだったので、ガラッと変えました。
寄せられた感想を読むと、特に、一方的なプレゼンでは相手は興味を示さない。理解されていない。これが体感できただけで成功。
綿密に打ち合わせしたおかげで、押さえていただきたいポイントが最後までブレていませんでした。
あとは、参加者が体験を通じて自ら改善したいと思うきっかけ作りになりました。
安心しました。ほかに解決したい問題や、ビーユアセルフと挑戦したいことがあれば聞かせてください。
「これがしたい」ではなく、「この問題に対して何かできませんか」という相談がしたいですね。
ビーユアセルフはプレゼン支援専門会社ではなく、問題を解決するコンサル会社というほうが合っていませんか?。「なぜ」「何を」「どう変える」という疑問をときほぐし、解決できる会社ですから。
ありがとうございます。問題をご相談いただき知恵を出し合えば、より効果的な解決に近づけそうですね。
続いて、受講者のお二人に伺います。まず「次世代コンタクトセンターの導入提案」がテーマの大蔵さん。
どのような業務を担当されているのですか。
大蔵様
昨年から不特定のお客様に対して企画・提案する業務をしています。
決まったお客様にポストセールスをしていた以前とは、真逆の立場です。手探りで企画プロセスを試行錯誤し、独学での資料作りにも苦労していて。
研修のお話は本当にグッドタイミングでした。
それは良かったです。
資料の並べ方や情報の取捨選択など、細かくポイントを確認しましたよね。
また、双方向的なコミュニケーションの取り方も。率直なところ、いかがでしたか。
見やすい資料の分量や、ページを移る前に間を空けることなど、具体的に教えていただきました。
今まではプレゼンの一番最後にだけ「質問はありますか」と聞いていたのですが、これでは途中でお客様が疑問を抱いても、解決せぬまま進めてしまうことになるのですね。
相手の立場で、状態を確認しながら進める、ということですね。
はい。そうするとプレゼン後に、お客様から質問をしてもらえるようになったんです。
私も相手の興味や理解度まで分かるようになりました。
そして、お客様からのフィードバックを次回の資料に生かせば、さらに好循環が生まれます!
変化を実感していただき、私もうれしいです。
今後のお仕事の展望や、挑戦したいことがあればお聞かせください。
コールセンター向けのテレワークソリューションを進めていて、過密な職場環境で働く方々の悩みを解決したいと思っています。そのためには、通信環境や自宅体制までトータルで整える必要があります。
今後もセミナーを開いていくので、プレゼンスキルを高め、さらに分かりやすい資料デザインも学びたいですね。
意欲が湧き上がっていて良いですね!
できることはお手伝いしますから、矢吹さんにリクエストしてください(笑)。
受講者の2人目は、「保守運用サービスに関わる契約更新の提案」をテーマとした小林さん。
現在の業務内容と、受講前の印象をお聞かせください。
小林様
システムの保守・運用や、構築の営業を担当しています。社内から説明資料に統一性を持たせるように指摘されたことがありましたが、なかなか改善できずにいました。
このような研修は毎年あり、今回も特別な期待はなかったというのが本音ですね(笑)。
正直「いつもの教科書的なパターンかな」程度の気持ちでした。
ただ、ふたを開けてみたら、今回は自分の資料を研修で使えるようになりました。素晴らしいと驚きました。
事前に提出いただいた資料は、ボリュームがありましたね。
適切な情報量や用語の統一性、論点にリンクさせた構成などを確認してもらいました。
指摘の数に「正直まずいな」と焦りを感じました(笑)。
一番の大きな学びは、資料の統一感や流れに関する自分の課題に気づけたことです。
普段使う資料だからこそ、説明の唐突感やストーリー性不足を実感しました。
気を悪くせず受け入れていただき良かったです(笑)。
細かな所では、前任者の資料の扱い方や、一貫性のある図のデザインも再考しましたね。
現在はどのような感じですか。
説明の際に「迷子」になりづらくなったように感じますね。
話が複雑に絡んだ時は、基本に戻します。また、社内会議で「その発言って、どの課題に紐づくのか整理しよう」といった会話ができるようになりました。
問題点の粒度にも気を配るようになりましたね。
説明の全体図を見渡せるという大きな変化ですね。今後はどのような展望をお持ちですか。
お客様のニーズから逆算し、資料に表現できるようになりたいです。
そのためには、正確な現状把握が不可欠です。
また、お客様の気付かない所にも気付き、頼っていただける存在になれたらと思います。
そうなんですね、きっとなれます!これからもぜひ頑張ってくださいね。
3人の皆さん、本日はお忙しい中、誠にありがとうございました。
(写真左から)岩下、矢吹様、小林様、大蔵様