2021/10/19
「伝わる」言葉を発するためのシンプルな、ありかた今朝のニュース記事より。
お笑いタレントのヒロシ(49)が18日、ニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」 (月~金曜前11・30)に出演し、趣味のキャンプについて本音を語った。
今や“キャンプ界のカリスマ”として有名なヒロシ。 「ソロキャンプ」の様子を納めたアウトドア動画を公開するユーチューバーとしても 人気を博し、あまりのキャンプ好きから関東近郊の山の一角を購入するほど。 しかし、放送では「とうとうキャンプが嫌いになった」とぶっちゃけ。 「やっぱりベッドが気持ちよくて。前は楽しかったけど、ずっと外は…。 家で寝たいんですよ。布団があったかい」と本音を打ち明けた。 最後は「家で寝たいなと思いながらロケやってます。これが現実です」 と語り笑いを誘った。
(スポーツニッポン新聞社2021/10/18)
実にヒロシさんらしい、肩の力の抜けたニュースだと笑ってしまいました。
ヒロシさんはキャンプ動画系Youtuberとして、登録者数110万人を抱えています。
もはやメインの収入源となっているのだとか。
それでもやっぱり、飽きる瞬間ってあるのでしょうね。
でも、自分の今の職業的アイデンティティを否定しかねないこの言葉、ちょっと勇気が要るような気がしませんか?
私はふだんプレゼンを教えていますが、
「本音で話す」
意外と難しいのですよね。
以前、企業の採用説明会のプレゼンを考えるセミナーで
「和気あいあいとして楽しい職場」
そう言った方がいらっしゃいました。
でも、全然、そう聞こえない。
その瞬間、その人の心がそこにはないのです。
その違和感を伝えてみたところ、その方もあまりしっくり来ないまま言ってみた、なんとなく当てはめてみた、とのこと。
「じゃあ、あなたはなぜ、嫌なことがあっても毎日会社に行く気になっているのでしょう?ぶっちゃけどうですか?」
「うーん・・・『気を遣わないでいいところ』かな」
「それ!それを言葉にしてください!!」
「気を遣わないでいい職場」をそのプレゼンのテーマにしたら、とてもシンプルで、かつ、その会社の良さが伝わるプレゼンになりました。
他の機会でも、
「それ、あなたの本音ですか?」
そう感じる瞬間がよくあります。
「こう話した方がウケが良さそうだから」
「これを言ってしまうと、ちょっと独特だと思われてしまいそうだから」
「ネガティブなことを言うのは良くないから」
そういう前提があるように見受けられます。
人はそういった気持ちから出てくる言葉を自分自身の本音だと錯覚してしまいます。
悪気も人を騙そうという気ももちろんありません。
習い性的な思考のクセになってしまっているのです。
ストレートな言葉が、いちばん伝わるのです。
自分の会社や商品を否定する言葉だって口にしても良い、そう私は考えます。
完全なものはない。
それを提示する側が認めているほうが、自然ではないでしょうか?
自分は本当は何を感じているのか?
何らかの理由で、気持ちや言葉にフタをしていないか?
考えてみると、気づきがあるかもしれません。
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