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掲載日2021/10/05

「偉くも有名でもない自分」の言葉を伝えるには

こんにちは。

ビーユアセルフの岩下宏一です。

 

「言葉の本質は、何を語るかより、誰が語るかだ」

イチローさんの言葉です。

 

なるほど、私もそう思います。

例えばある人に「バッティングのコツ」を聞かれたとしましょう。

仮に私が

「来た球を、打つんです!!」

と答えたとしても

「はあ?何言ってんの?てかこの人誰?」

で終わりです。

 

しかし、イチロー選手が同様のことを答えた場合どうでしょう。

「なるほど、・・・深いなあ!!」

そう感心されるのではないでしょうか。

 

古代ギリシアの哲学者アリストテレスも、著書「弁論術」の中で、説得力のために必要なのは

1.Ethos(信ぴょう性)

2.Pathos(情熱)

3.Logos(論理)

の3つだと言っています。

「信ぴょう性」とは、その人がその人たるゆえん。

つまりその人が誰で、何をなした人であるか、ということ。

なんと2,400年も前から同様のことが言われている訳です。

 

じゃあ、一流の政治家やスポーツ選手でないと、言葉に説得力が生まれないのか?

 

いいえ、決してそんなことはありません。

信ぴょう性を増すコツ・・・それは、

「等身大の、あなた自身の言葉で話す」

ということです。

 

人材採用の会社説明会におけるプレゼンテーション指導などでよく私が申し上げることなのですが、

仮に「主体性のある方にぜひ来てほしい」と言っている会社の人事担当が、説明において

「わが社の方針は○○だから・・・」

「人事部長はこう考えているから・・・」

とばかり言っていたとしたら、どうでしょう。

 

「人事担当者にそもそも主体性がないよ!」

そう思ってしまうでしょう。

そしてそういう言葉は、説得力を持ちません。

得てしてやってしまいがちなことです。

 

ではどうすれば?

答えはシンプル、自分の言葉として話せば良いんです。

 

「わが社の方針は○○です。私はこれを受けて、ぜひこんな方と一緒に仕事をしたいと考えています。そしてこの会社を、あなたとともにこう変えていきたい」

 

こう変えてみましょう。

 

ここで大事なのは、自分を大きく見せる必要も、できないことをできるという必要もない、ということ。

自分の立場で出来ることを、自分を主語として語るだけで、「誰が語るか」の壁を打ち破ることが可能になっていくのです。

 

背伸びをして、「もっともらしい誰か」になろうとするのではなく、言葉を今の等身大の自分に引き寄せましょう。

抽象的ですが、「体温のこもった言葉」と言ってもよいでしょう。

あなたの体温のこもった言葉であれば、人は心を開いて聴いてくれるものです。

 

プレゼンテーション指導の現場でも、そのことを指摘し、語り口を変えただけで伝わり方が劇的に変わる例を何度も目にしてきました。

そして皆さん、一様に「楽になった」とおっしゃいます。

 

一人称で話すこと。

借り物でない言葉を発すること。

それが、メッセージを伝える第一歩です。

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